本文へスキップ

内閣総理大臣認定

  KCCN

事例集

事例10                      戻る

 マルチ商法

知人から健康食品(35万円)の購入を勧められ、その時に「会員になると会員価格で購入できる上に、友人を誘えば絶対に収入になる」と言われた。高額すぎるため断ったが、「3ヶ月も頑張れば、後は自動的に毎月4万〜5万円の収入が入ってくるので、簡単に返済できる」といわれ、消費者金融(サラ金)を紹介された。しかし、友人の勧誘に行き詰まり、返済も難しくなり、初めの説明と全く異なるので、解約したい。

マルチ商法(連鎖販売取引)は、販売組織にビジネス参加して販売員になった消費者が、自分の下に販売員を勧誘することによって、利益が得られるとして誘引するものです。勧誘時には、マルチではないと説明されることも多く、また会員になるために購入する商品の対価も高額なことが多いため、経済的にもそして、販売員の個人的な信頼関係などを利用して口コミで販売員を増やしていくことから、人間関係も破綻する危険が高い取引です。販売のしくみは、再販売、受託販売、販売あっせんのいずれも対象となり、すべての商品・サービスが対象となりますが、健康食品や浄水器、化粧品類、インターネット端末機などの商品が多く、最近では、競馬予想ソフトや、環境への貢献を強く打ち出した植林事業などもあります。
 販売経験のない参加者が、にわか仕立ての勧誘員となるものであり、また自分の下の販売組織の販売実績からマージンが得られるシステムは、「誰でも儲かる」「簡単に儲かる」ビジネスではありません。ビジネスに参加した多くの消費者は、ビジネス参加のための出費や負担だけで、ほとんど利益が得られないという事態に陥ることから、問題が多い取引であるため、特定商取引法で厳格な要件が定められています。

マルチ商法(連鎖販売取引)であるかどうかのキーワード
 特定利益と特定負担です。
 特定利益とは、「あなたが勧誘して組織に加入する人が購入する商品代金の○○パーセントがあなたのものになる」等です(リクルートマージン、スリーピングマージンなど)。ただ最近では、契約後に
特定利益について説明する手法を用いていることもあり、注意が必要です。
 特定負担とは、組織に加入する時や加入後に取引条件を変更するときに条件とされる商品の購入代金や、サービスの対価の支払い、取引料(入会金・リクルート料・登録料・保証金・スターターキッド代金など)、研修費用の提供料等の金銭負担のことです。経済的な負担であれば、すべての名目が対象となり、金額は問いません(1円でもよい)。

マルチ商法の被害救済
 

■クーリング・オフ
 
契約書を渡された日から20日間は、どこの場所で契約しても、どんな商品でも、無条件で解約ができます。解約通知をハガキに記載して、特定記録郵便で事業者に送付してください。(信販契約をしている場合には、信販会社にも通知を出しましょう。) 
  なお、販売員になった者が、本部や親会員から商品を仕入れて、自分の下の会員に卸売りするタイプの取引である「再販売取引」の場合は、契約書面の交付日か、仕入れた商品が最初に引き渡された日のいずれか遅い日から20日間はクーリング・オフできます。
 また、クーリング・オフはできない等と言われたりするなど、クーリング・オフ妨害があったときは、20日が過ぎてもクーリング・オフすることができます。
                           クーリング・オフ

■中途解約
 
いつでも中途解約ができます。
  さらに、新規に契約をした消費者が入会してから1年以内に中途解約する場合には、商品の引渡しから90日以内の未使用・未販売の商品は、最大でも販売価格の1割の負担で返品できます(なお、この点については、事業者が日本訪問販売協会の会員の場合には、協会の自主行動基準により、90日ではなく返品申出日から遡って1年以内に契約した未使用・未販売について、1割負担で返品を可能にしています)。

■取消
 統括者や勧誘者がサービスの内容や効果について事実と反することを告げ、消費者が誤認をして契約した場合や、事業者が故意に不利益事実を告げず消費者が誤認をして契約をした場合には、特定商取引法・消費者契約法で取消ができます。
あきらめずに、最寄りの消費生活センターなど相談窓口に相談しましょう。

アドバイス

 

連鎖販売取引は、契約内容が複雑で分かりにくく危険性のある取引であることから、契約締結前には「概要書面」の交付が、契約締結後には「契約書面」の交付が義務付けられています。
 これらの書面を交付しない事業者は、法律の規制を守らない事業者ですので信用してはいけません。また、ネズミ講(法律で全面禁止されています)であることをカムフラージュするために、一見、連鎖販売取引の商品販売組織のように装う業者もあります。当初、経済産業省が行政処分した際には連鎖販売業者として処分を行い、その後警察がネズミ講で摘発した事業者もあります(アースウォーカー)。
 建前と実態の違いを刑事摘発できるところまで把握するためには、時間がかかり、その間に被害が広がってしまう場合があります。
 友人に勧められた際や説明会に参加した際に、法律で禁止された行為に触れる言動はなかったか、自分は販売員になれるのか慎重に判断しましょう。勧誘しているのは、友人であっても契約した責任をとるのは自分です。問題があれば、最寄りの消費者被害相談窓口に相談しましょう。


店舗写真

information

京都消費者契約ネットワーク(KCCN)

〒604-0847
京都市中京区烏丸二条下ル
秋野々町529番地
ヒロセビル4階
TEL.075-211-5920
FAX.075-746-5207