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 冠婚葬祭互助会の解約トラブル

冠婚葬祭互助会業者と契約し、月掛金3,000円を100回、合計30万円を払い込んだが、使うあてもないので解約した。ところが業者からは解約手数料を差し引くと言われ、25万円程度しか返金されませんでした。貯金のようなものだと思っていたのに、全額の返金を受けることができないのでしょうか?

冠婚葬祭互助契約に関しては、業界団体である「全日本冠婚葬祭互助協会」が積立金の「解約手数料」の規程を含むモデル約款を作成しており、多くの事業者がモデル約款と同様の約款を用いて、解約に際しては「解約手数料」を差し引いた金額しか返金していません。
 しかし、約款に規定されていたとしても規定された「解約手数料」が高額であり、当該事業者に生じる「平均的な損害の額」を超えるような場合には、消費者契約法第9条1号により無効となります。

「平均的な損害の額」を超える場合とはどのような場合でしょうか?

冠婚葬祭互助会契約の「解約手数料条項」については、当団体で冠婚葬祭事業者に対し、「平均的な損害の額」を超える違約金を定めたものであるとして、京都地方裁判所に当該条項の使用差止等を求める訴訟を提起しました。
 この訴訟において、京都地方裁判所は、消費者契約法第9条1号の「平均的損害」については1人の消費者が互助契約を解約することによって事業者に生じる損害を検討する必要があるとしています。
 そして同裁判所は、当該事業者は互助契約の締結により冠婚葬祭にかかる抽象的な役務提供義務を負うものの、消費者からの請求があってはじめて、当該消費者のために冠婚葬祭の施行に向けた具体的な施行準備を始めるものといえると認定した上で、最終的には、掛金1回あたりの銀行振替費用(58円)のみを平均的損害とする判決を下しました(京都地判平成23年12月13日)。
 その後、平成25年1月の大阪高裁判決でも差止命令が維持されました。平成27年1月に最高裁は上告受理申立を不受理とし、高裁判決が確定しました。同種の契約は全国で2000万件以上あり社会的影響は大です。確定した大阪高裁の判決内容は、解約料条項のうち、集金費用60円(月掛金の振替費用相当額58円と、振替不能の通知の送付費用2円)、入金状況通知費用(月4.46円)、年2回の「全日本ニュース」の作成・発行費用9.81円(月当たり)の合計額を超えて解約料の支払義務を定める部分を無効とするというものです。結局、加入月数に約75円をかけた金額以上の解約金はとってはならないということになります。


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